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気楽会の観光案内課 



第30回6月12日(日)参加者募集中です。

第30回「気楽会の観光案内課」
日時:2016年6月12日(日)9:00~16:00
集合場所:気仙沼市役所
参加費:2000円

お問い合わせはメールで
↓↓↓↓

kesennuma_kirakukai@yahoo.co.jp 主催:気楽会
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60000.JPG











※クリックで拡大(以下すべて)


鈴木類です。

寒さが続きます、夜半から深夜になると市内は-5度も珍しくありません。

そんな夜は温かい煮物などと一緒に熱燗に限りますね。(^^/

-------------

今回の酒場放浪記は気仙沼市古町にある老舗、

刺身亭大ちゃん


普段車を走らせる仕事をしている人でも、昼間は一般の民家に似た
たたずまいなので、なかなか見つける事は難しいかもしれません。

今宵は一体、どんな酒と肴に出会えるんでしょう?



60001.jpg












PM 7:00

日もとっぷり暮れた頃、居酒屋への視界がぐっと開けてきた。

目の前の看板には光々と「大ちゃん」の文字。
六甲山系より湧き出す天恵の銘水、富久娘の名前があった。

ここは化粧坂を古町方面へ降り、真っ直ぐに本駅方面へ150mほど
走らせた国道沿いにある。


実は「刺身亭」という立派な冠があるのだが、
そこの電灯消えているのには訳がありそうだ。



60014.jpg











店内に入ると、そこはマイスペースと言わんばかりの
落ち着いた空間が待っていた。

1月も半ばを過ぎ、外はしんしんと雪。
その為もあり、店内に入ると温かい室温と雰囲気に安堵する。


60015.jpg



















刺身亭大ちゃんは平成6年に現在地へ移転、現在に至る。

移転前は気仙沼本駅前、飲喰べーの場所で昭和63年より営業を開始した。

店舗以前は昭和40年代後半より鮮魚の行商をしており、市内を中心として
遠くは花泉町まで足を伸ばしていたという。


60002.jpg



















寒さは関係なく、まずは瓶ビール。

店内は4人がけのカウンターとテーブル席が二つ。

けっして広くはないが、常連で賑わう光景をすぐにイメージできる。
カウンターに数十本並んだ焼酎のボトル。

そのすぐ向こうには、明るい女将さんが出迎えてくれた。



60004.jpg
















まずは突き出し、といいたいところだが、店内どこを見回しても
そういえば大事なものがない。

そう、メニューである。

気になり女将さんにおそるおそる聞くと、
メニューを表示すると必ず在庫しなければいけなく、
冷蔵スペースの問題もあるが、
できるだけその日仕入れた新鮮なものを提供したい為、とのお話。

市内でもいろいろな場所で呑んだが、メニューがないのは初めてである。
肴をお店にゆだねる。これは楽しみだ。


まず女将さんが最初に出してくれたのが煮込みだ。


60005.jpg














いきなり美味い。

煮込み(モツ)はこんにゃくがクシャクシャになるまで煮込まれるものが
多いが、お店の煮込みはそこまで煮込まず、比較的あっさりとしている。

熱々で軽めの甘み、歯ごたえのあるモツ、加えた七味が
冷えたビールに合う。


60003.jpg
















煮込みのあとすかさず出てきたのがおから。

野菜も何種かあえてあり、あっさりとした食感が美味い。
昔から食べていたおふくろの味である。



60006.jpg















徐々に女将さんが出すテンポも速くなってきた。
間髪入れず真鱈の煮付けが登場。

なんとこの真鱈は通常の仕入れではなく、
弟さん所有の小舟で、その日の朝釣ったもの。


60007.jpg















身が引き締まっているが、口に含めた瞬間に溶けてしまう口当たり。

味付けは塩に若干の醤油を加えただけのもので、潮の風味が優しい。
これは本当に美味しかった。


60008.jpg















最後はロールキャベツにケチャップを少しのせたもの。


60009.jpg














入店して15分程度で基本的な酒の肴が完成である。



60018.jpg















話の続きだが、当初行商は軽トラの荷台に帆を取付け、氷を敷き詰め、
その上に木箱を置き、魚を納めて販売するというスタイルだったという。

いわゆる鮮魚店のスタイルをそのまま移動販売とした形だ。

昭和50年代後半になると保健所がうるさくなり、
保冷車の購入を義務づけられたため、
保冷車を購入したがその後数年で店舗を持つことを決めた。


そろそろ刺身亭の名前が気になり、今日お薦めの刺身をオーダーする。



60011.jpg










やはり刺身亭の名だけある。

あとのお勘定から割り算すると、なんとこのボリュームで500円。
にわかに信じがたいが本当である。


刺身亭の名の通り、刺身の仕入れには時間を掛けている。

女将さんは16年間、気仙沼魚市場に昭和の時代に存在した2階食堂と
に勤務していた。

※昭和30年~40年代当時、気仙沼魚市場には食堂・売店・入浴施設
などがあった。


勤務場所の影響もあり、鮮魚の目利きとなり、
現在も仕入れには市内4カ所の鮮魚店を廻り、
納得のゆく魚を仕入れているという。

その女将さん、
「カツオ、サンマの季節は心からお薦めしたいねたを準備しています。」

今から時期が楽しみだ。



60012.jpg
とは言いつつも、メカジキのピンとした表情に驚く。

気仙沼にとっての時期がオフだったとしても、
このボリュームと脂身で十分ですよ、と伝えた。


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びん長マグロの厚さもたっぷりだ。
めばちやほかのマグロにはない華やかな色合い。

びん長ならではのねばり感と旨さ。

濃いめの刺身醤油とわさびを付け、口に頬張る。



60022.jpg


















それを銘酒・両国別格で流し込めば、
つくづく気仙沼に生まれた事に感謝したくなる。

ふらっと立ち寄ったお店でこのクオリティが楽しめるのだ。



60016.jpg













刺身と酒を味わっていると、女将さんが面白いエピソードを教えてくれた。

花泉に短期間通われていた頃のお話。

気仙沼港で水揚げされた新鮮で真っ赤なカツオを地元の人に
見せたところ、「これは鰹ではない」と一蹴されたという。

「カツオであればもっと白い」という驚く返事で、この地での理解は
難しいと判断し、現地から撤退したというエピソードである。

ちなみにカツオは古くなると身の色が濁ってくる。
白は相当時間が経ったものと推測される。

もちろん現代ではありえないが、当時の流通事情を垣間見れる話である。



CA3F0020a.jpg













もともと平成6年より以前は焼き肉屋の店舗だった名残がある。
煙を逃がす口とあめ色になった天井。

しかしこの色合いと店内の広さが大ちゃんを演出している。


60019.jpg

酒と肴を何度も繰り返す。



60020.jpg
いろいろ話をしていると、女将さんがパネルを出してくれた。

まだ気仙沼魚市場で働かれていた当時、今の駐車場スペースに
水揚げされた魚を運ぶ貨物列車があり、そこに大型のトラックが
並列し貨物を下ろしていたそうだ。

昭和54年に廃線されるまで存在した、幻の臨港線。
自分が4歳までは存在したが記憶にない。一度見てみたかった。


60023.jpg

















最後にお新香とお茶を頂き、3時間過ごした大ちゃんをあとにした。
外はまだしんしんと雪が降っている。


それにしても会計には驚いた。

お品書きのない居酒屋は初めてだったので、
少し緊張したが、
小鉢なども含め5品とビール大瓶が2本、燗酒2合で、なんと。

2,500円である。
開いた口がふさがらなかった。

内容・価格文句なし。
是非また来たい、と心から思う名店をまた見つけた。


--------------------------------------

e37d1bd6.JPG


















営業日は日曜を除く月~土までです。
営業時間は夕方6時~10時までですが、
お客さんが多いときは延長するそうです(^^

ネタが無くなってしまったときは早めに閉店することもあるので、
事前に連絡がお薦めです。是非足を運んでみて下さいね☆ 

ホント美味かった(^^


刺身亭 大ちゃん
宮城県気仙沼市古町1-3-29
0226-24-5621

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無題
素晴らしいお店ですね!
写真と文章もすごく良くて行きたくなりました。
「友の湯」の近くですか?
次回気仙沼に行った時に、風呂あがりに寄ってみたいと思います。
プロサウナー URL 2012/01/26(Thu)15:01:46 編集
>プロサウナーさん
地図を最後に追加しました。

ブログ拝見しました、面白いですね!

気仙沼では現在プラザホテルのサウナ
だけだったと思いますが、体が温まった
あとは、是非美味い酒と肴を味わって下さいね☆
とも URL 2012/01/27(Fri)09:55:59 編集
さすが
この手のブログを書かせたらともさんの右に出る者はいませんね。
気仙沼の居酒屋は相変わらず、ハイコストパフォーマンスで良心的な店が多く、感心させられます。 今度気仙沼帰った時、是非飲みに行きたいです。
TK 2012/01/27(Fri)14:23:56 編集
>TK
いえいえ全然だよ(>_<)

文章は「吉田類の酒場放浪記」のナレーション
の雰囲気を似せてるよ。

BS-TBS 月曜21時から是非見てみてね、
あと次回飲むときは大ちゃん行こう!
とも 2012/01/27(Fri)19:14:15 編集
無題
このコーナーのファンです☆
ここのお店はヤバイっすね!!(><)

今度行かなきゃー。
久々にカウンターでご一緒したいです☆
やまだ URL 2012/01/29(Sun)22:10:42 編集
>山ちゃん
カウンターの雰囲気もいい感じだよ。
また侍群居カウンターやってみたいね☆
とも URL 2012/01/31(Tue)09:47:10 編集
週末
先週末、気仙沼にお邪魔しました。
残念ながら大ちゃんには行けなかったのですが、
友の湯、◯安、マンボ、2nd、朝市に行ってきました。
(当方のブログにアップしました)
http://ameblo.jp/spasaunalove/

やっぱり気仙沼は美味しいお店があっていい街ですね!
次回は必ず大ちゃんにいくぞー!

プロサウナー URL 2012/02/06(Mon)17:52:12 編集
>プロサウナーさん
コメントありがとうございます。

ブログ拝見しました、仮設の○安さんは
まだ行っていないので行きたくなりました!

プロサウナーさんに、震災以前の○安さん
にお連れしたかったですね、ホント雰囲気
抜群のお店だったんです。(>_<)

次回は是非大ちゃんに☆
とも URL 2012/02/08(Wed)10:32:58 編集
昨夜
昨夜、念願かなって大ちゃん訪問実現しましたー!ご紹介のとおり雰囲気、味は抜群。さらに驚きの値段も本当でした。

やまと食堂でかつ丼上だけをつまみ、まるやすで二三串と漬物を食べたあとのはしご酒だったので、少量のつまみでしたが、目を疑う金額でしたね。
プロサウナー URL 2012/03/18(Sun)09:49:32 編集
>プロサウナーさん
マジで行ったんですね、嬉しいですよ~
鰹や秋刀魚の時期に僕もまた行こうと思っています。

次回の放浪記は古町の赤提灯です。
ここもまたお等しが4品なんです!

ブログアップ、されるのであれば
楽しみにしています!
とも URL 2012/03/18(Sun)19:00:59 編集
懐かしい!
本当に懐かしい記事を拝見しました。大分前に仕事の都合で近くもないところまで行ってまして、足を延ばしかどや旅館に泊まりお邪魔してました。可愛い感じの女将さんの手をかけた秋刀魚料理とびんちょう鮪の刺身が印象にあります。記事にある通り実に安いので恐縮でした。震災の影響がなければいいなあと思ってましたが古町辺りは大丈夫だったんでしょうか・・
最近気仙沼まで行ってないので実に寂しいです。
ねこ URL 2014/05/06(Tue)19:08:09 編集
>ねこさん
大ちゃんのある新町近辺は震災での被害は殆ど無かったと思います。大ちゃんは原価で出してるんじゃないか?と思ってしまうくらい安くて旨いですよね。是非次回気仙沼へお越しの際は大ちゃん、また行ってみて下さいね(^^
とも 2014/05/10(Sat)13:15:31 編集
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