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気楽会の観光案内課 



第30回6月12日(日)参加者募集中です。

第30回「気楽会の観光案内課」
日時:2016年6月12日(日)9:00~16:00
集合場所:気仙沼市役所
参加費:2000円

お問い合わせはメールで
↓↓↓↓

kesennuma_kirakukai@yahoo.co.jp 主催:気楽会
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鈴木 類です。

今回の酒場放浪記は、
田谷地区にある計仙坂(けせんざか)さんです。

去年より、周辺地区にある本町橋が新設され、
若干通行事情が変更されました。





今回訪れた田谷地区には、割烹川治、招き庵、福助寿司、柳川魚店、
など魅力のある店舗が点在しています。

今後、交通事情をきっかけに注目が集まる地域といえそうです。





PM 8:30。

日もとっぷり暮れた頃、居酒屋への視界がぐっと開けてきた。
目の前の看板には光々と「計仙坂」の文字。

モダンな看板に目を引かれ、今日二軒目の店に誘われる。
 



店内に入ると、すでに常連達の賑わいがあった。

初めて入る店、その雰囲気に一見である鈴木さんは
ためらいを見せたが、優しい雰囲気の女将さんはそれを
察してか、早々に小鉢を用意してくれた。





二軒目とはいえ、まずはビール。

看板にあったサッポロビールで、改めて喉を流す。
落ち着いた雰囲気にはやはり瓶ビールがよく合う。



 

箸に目をやると「味」の文字。

そう、此処は市内でも歴史のある田谷地区。
昭和40年代後半まで一面田だった田中前地区と違い、
田谷地区には戦後から飲食店が点在していた。

先に訪れたやきとり五串をはじめ、昭和30年頃には
スナックや割烹料理店などで賑わっていた地区だ。





旬の筍を薄味で仕上げた煮物。



 

同じくあまり派手さを全面に出さないかぼちゃの煮物である。

店内の雰囲気さながらに、しっとりと落ち着いた味付けの
お通しに心が安らぐ。





まさに二軒目にぴったりの演出ではなかろうか。

女将さんに看板にあったサッポロビールの肩書きを問うと、
昭和45年当時の開店前からサッポロ関係者には懇意にして
頂いているからだと、若干照れながら話してくれた。

それ以降、他のビールは受け入れていないと話を聞き、
女将さんの一途な人柄に酒と箸を進めた。

筍の煮物は本当に飽きない肴である。





サービスで付けて頂いたポテトサラダ。

落ち着いた器に乗ったサラダは、若干の醤油を垂らして頂いたが、
胡瓜の歯ごたえとポテトのまろやかさが絶品だった。

まさにおふくろの味といった感。







すでに店が始まり40年以上経過している店内。

その間、幾人がこのカウンターで夜を明かしたか
解らないが、やはり雰囲気は抜群である。

先の大震災によって消失してしまった老舗店は数限りなく
あるが、計仙坂は運良く難を逃れた。

しかしこの地区は地盤が低く、店内の浸水こそ
してしまったが、是非この形地を長く残して欲しいと
願わずにはいられない中で、ひとり酒を繰り返した。







女将さんが間髪入れず出してくれた手造りの漬け物。

市販のものに比べ、しっかりと漬けられているにもかかわらず
素材の香りがきちんと漂う。歯ごたえがよく、意外にも薄味である。





酒に合わせる肴をお願いすると、色合いのよい
びんちょうマグロを出してくれた。

一応お品書きはあるのだが、最初に断りを入れられた通り、
肴に関するメニューはない。

新町にある大ちゃんの如く、その日入ったものが肴になる。

そういう店に入ると、ゆだねてしまう為か財布が気にならなくなり、
なぜか最後の勘定は決まって困らないのが不思議である。

つまりは気仙沼の醍醐味なのだ。





併せるのは気仙沼が誇る銘酒別格。

男山蒼天伝と対にあるこの酒は、燗にすると柔らかく、すこぶる美味いのだ。





最近めっきり見なくなった酒燗器。

簡易的な電子レンジなどと違い、分子の隅まで温めてくれる器は
長い間燗のぬくもりを維持してくれる希少な存在である。

燗の美味さが確実に続くことに嬉しさを覚えた。





先ほどの刺身に付け合わされたかいわれは女将さんの手造り。

店先に並べられた小さな菜園には、パセリやみょうがなど
あらゆるつまが顔を揃える。これも計仙坂の特長といえよう。

刺身がなくなったあとも十分に楽しめる、店の小さな楽しみである。




 

年季の入ったメニュー。
「のんアルコール」の文字がお茶目な女将さんを表している。

また「オールド」や「リザーブ」の文字。
往年の酒飲みにはどこか切なく、懐かしい響きである。





外界と遮断された雰囲気。不思議と時間を忘れてしまう空間であるが、
雨音が強くなるのに気付き、そろそろ店を出ようと心を決めた。

 



ふらつく足下を正して席を立つと、
自分とは対照的に、ぴんと立った百合の花が、
凜とした香りを店内に提供していたことに気がついた。

女将さんは花も出来るのである。






勘定を済ませ、タクシーを待つ間も忙しそうに次の
客へと料理を運ぶ。

雨脚に若干の恨み節をうたい、また此処に来ようと心に決めたのだが
やはりあの筍の煮物を頂くには二軒目がいいのではないか?と
自らに問いながら店を出たのであった。

すでに午前を廻っていた。



計仙坂
住所:〒988-0045 宮城県気仙沼市田谷1-12
電話番号:0226-23-1176
 






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無題
素晴らしいエントリー!
このお店以前から気になっておりました。

お品書きの「酒 2合 800円」というのが、
いかにも気仙沼らしくて素敵ですね。

次回の更新を楽しみにしていまーす。
プロサウナー URL 2013/09/11(Wed)14:35:34 編集
>プロサウナ-さん
コメントありがとうございます!

渋いお店ですよ~昔DUNHILLという
お店が南町にありましたが、
計仙坂もかなり老舗の雰囲気があります!

また近いうちに酒場放浪記9をアップできるよ
頑張ります(><)
とも 2013/09/13(Fri)18:01:01 編集
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